プロローグストーリー1
朝日奈彬&夕永俊介


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夕永「新天地を探してみてはどうか…ね。物は言い様だな。」


朝日奈「夕永! よかった、こんな所にいたのか…」


夕永「どうした朝日奈、ずいぶん慌ててるな。」


朝日奈「…お前が面談に呼び出されたって聞いて…その、何かの間違いだよな? お前が整理対象だなんて…」


夕永「間違いじゃない。今ちょうど終わったところだ。おれはこの会社には不要だとはっきり言われたよ。」


朝日奈「そんな! ありえないだろ! 上は一体何考えてるんだ!?


夕永「リストラに決まってるだろう。人員を整理してコスト構造を改善するんだ。」


朝日奈「だからって、なんでお前が…! 納得できない! 俺、いってくる!


夕永「は? 朝日奈、君こそ何を考えてる?」


朝日奈「今回のリストラの責任者は城崎さんだろ? 俺、直談判してくるよ!」





・・・・・・・・・






城崎「まったく、急に時間を作れなんて無茶言うわね。手短にしてちょうだい。」


朝日奈「お忙しいところ、申し訳ありません。ですが、今回の整理対象について、どうしても納得がいかないんです。」


城崎「あら、君はリストに載っていないはずだけど?」


朝日奈「夕永俊介のことです!」


夕永「朝日奈!


城崎「噂をすれば、ね。」


朝日奈「夕永を辞めさせるなんてどうかしてる! 俺は同期だから、こいつの凄さはよく知ってるんです。」


朝日奈「こいつほど物事の本質がちゃんと見えてる企画者を俺は知りません。あなたは夕永の企画を見たことがあるんですか?」


城崎「ないわ。だから彼は整理対象になったのだと思うけど?」


夕永「……」


城崎「営業をやってる君なら当然わかると思うけど、会社では成果がすべて。どんなに優れた能力を秘めていても、それを活用して結果をだせなければ存在しないことと同じよ。」


朝日奈「それは、上司がこいつの凄さをわかってないから……」


夕永「もういい朝日奈。城崎さんの言うとおりだ。新卒で入ってから7年、おれはここで結果をだせなかった。それが事実だ。」


城崎「本人がこう言ってるんだから、もうこの話は終わりね。」


朝日奈「……終わらせません!


朝日奈「夕永に、いや、俺たちにチャンスをください。


城崎「どういう意味かしら?」


朝日奈「たしかに今まで夕永の企画は通らなかった。でも、こいつの実力は本物だって確信が俺にはあります。今、こいつを失うのは会社にとって大きな損失だ。」


朝日奈「それを証明してみせます。そのための時間をください。夕永の企画を俺が形にして成果をだすと約束します。」


夕永「朝日奈、君は一体何を考えて……」


城崎「……なるほど、それは面白いかもしれないわね。」


城崎「朝日奈君、だったかしら? 君、そこまで言うからには失敗したらどう責任をとるか、覚悟はしてるんでしょうね?」


朝日奈「その時は俺も辞めます。チャンスを作ってもらった埋め合わせとして、退職金は返上しますし、それで足りない損失分は返済します。」


夕永「君は馬鹿か!? これはおれの問題だぞ!


城崎「よくわかった。それじゃ、まずは私に時間をちょうだい。」


朝日奈「城崎さん!


城崎「ぬか喜びはやめなさい。でも、いいわ、君と話していて思いついたことがあるの。その準備が整ったら、君たちに声をかけることにする。」


朝日奈「ありがとうございます! やったな、夕永!


夕永「一体何がはじまるんだ…?」



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